2020/House
場所は大阪府池田市、大阪市内を一望できる高台に位置する。
クライアントの要望はこのロケーションを最大限に生かした住まいの提案であった。
周辺の状況から、視線を遮る前面の電線等をかわす為、建物は5m程度空中に浮かせる必要があった。
1階には屋内駐車場(3台分)・エントランス・個室2室と最低限の空間を配置、その他生活に必要な全ての空間を2階(展望レベル)に配置し、薄肉ラーメン構造の軽快なボリュームで空中に持ち上げた。2階の全ての部屋の前には展望テラスを設け、浴室とサンルームはテラスの一部に突き出すような形で配置した。こうする事で全ての部屋は"絶景"とつながり、浴室は展望風呂となった。
"木の上に建築されたツリーハウス"そんなイメージを持って、この住宅の設計に関わった。
頂上に広がる景色に心を馳せながら、そこへ至る過程をも豊かな暮らしの一部に取り入れたい。
前面道路の登り坂、開放的なポーチ、季節で移ろいゆく植物たち、芝の庭、打ち放しの静かなホール、光に溢れた階段、、、。それぞれが段階的につながりをもつことで、"絶景"という非日常を日常の暮らしの中に上手く取り込む。
そんな事を考えた。