2017/Public
日本有数の観光名所、伏見稲荷大社にアクセスの良い立地に建築された、新築ホテル。
敷地は東西に隣地、南北に前面道路が面している住居地域である。
住居地域内に建築する不特定の人が訪れるホテル。収益性は勿論のこと、近隣への配慮が重要な課題となった。そこで、このホテルでは隣地側に設ける窓の数を最小限に抑え、共用廊下やバルコニーは近隣との緩衝材として格子のスクリーンで覆う事で、外観デザインを完成させた。
格子はプライバシー性が高いほど、ピッチが細かくなる工夫がされている。
計画的に残された、建物以外の敷地内空間は緑地帯となり、宿泊客や近隣住民の目を楽しませてくれる。客室は使い勝手の良い、コンパクトな部屋が16室。メゾネットタイプの部屋が1室用意されている。
経済原理の中、収益性以外にも目を向けることにより、住居地域との関係性を築くことができた。