2019/Renovation
大阪市内の法人向け賃貸マンションの1室。
住戸は100㎡と専有面積が大きいため、必然的に高額な家賃となり、長い間入居者がない状態が続いていた。※このマンションには同程度の区画で、同じ状況の部屋があと2室ある。
まずは、701号室をモデルタイプとして改修することとなった。
改修にあたり、クライアントから「和のイメージを取り入れられないか」と要望があった。
しかし、この建物は法人向けの高級賃貸マンションであり、エントランスは大理石、共用廊下はカーペットなどで仕上げられた、比較的"洋"の印象が強いマンションである。
クライアントの要望とはいえ、純和風では他とのバランスを取る事ができない。そこで、和・洋どちらにも存在する”木”をメインに空間を構成することにした。床にはウォールナットのフローリング、壁は細くカットしたラワン合板を床と色味を合わせて着色し、壁に貼り付けた。
ラワン合板は微妙に違う4色のこげ茶色をランダムに着色することで、素材の深みを生み出している。そこへ、畳や格子、和紙などの要素を空間に散りばめることで、クライアントの要望に応えながらも、全体的な調和を図ることができた。